フリーか企業に勤めるか

イラストレーターとして収入を得るにはフリーランスで働くか企業に勤めるかの二通りがあります。

フリーランスのイラストレーターは言わずもがな個人で仕事を請け負う業務形態です。
仕事をもらうにはそれなりの実力が認められていることが前提となるので、いきなり始めるには困難です。
フリーランスとして独立するには出版社やデザイン事務所など企業のもとで働いて『実績と業界とのつながりを作ってから独立する』というのが定石でした。
『でした』というのは、インターネットの普及とサービスの向上によって変わりつつあるからです。
インターネットを介して仕事を請け負うクラウドソーシングがスタートしたことに加え、LINEスタンプや素材サイトなどイラストを商品として発表できる場が増えました。
こうした影響もありフリーランスのイラストレーターもより『身近な形』へと変わりつつあるのです。

企業のイラストレーターは主に出版社やデザイン事務所などで勤めることになります。
イラストのテイストはクライアントの要望によって変化するので、独自のタッチよりも相手の意向を汲み取る力が要求されます。
給与はサラリーマンと変わらないので安定しています。
仕事もコンスタントに入ってくるので、仕事を取りに行く営業活動をせずに済みます。
ですが、自分の好きなイラストを描きたい人には満たされないものがあります。
なので独立を目指す人の中には、修行のような感覚で働いている人もいます。

フリーランスか企業に勤めるかはその人の人生設計次第と言えます。
安定と確実な段階を踏んでいきたい人には企業に勤める方が向いているでしょう。
ですが、フリーランスでも魅力次第で出世するチャンスが転がるようになってきた今、就職にこだわらずに活動することも有効だと言えます。

イラスト専門学校と美大の違い

イラストの専門学校と美術大学の違いは仕事として通用する技術を学べるかクリエイティブな技術を学ぶかです。

イラストの専門学校ではデッサンの基礎から学んでいきます。
なのでまったくの素人であっても始められる、いわば入り込みやすさが強みです。
オリジナリティーを追及することもできますが、基礎的な技術と応用に終始するので、その辺は自分次第になります。
基礎をみっちりやるので仕事として役立てることはできます。
『癖のない無難な画』が求められる職場には専門学校が強いでしょう。

一方美術大学では入試に加えある程度基礎と教養が伴っていないと入学できないだけあって初心者が入学できるものではありません。
授業では技法と美術史を学び、課題ではいろいろなアプローチをこなしてみたりと、クリエイティブな面が重要視されます。
イラストを美術の範囲でとらえ、自主性が尊重されるので企業に勤めるよりはフリーランスのイラストレーターか画家を目指す人に向いています。

学力や学ぶ内容の深さには差はありますが、最終的には学生の志しだいです。
美大にいてもやる気がなければ意味がありません。
逆に専門学校でも美術的に興味を持っていれば自然と展示会や画集に視線が向くはずです。
要はモチベーションありき。
専門学校か美大かは、スタートラインが初心者からなのかそうでないかと求めているものの違いです。
進学先は自分がどちらに向いているのか、どちらを求めているのかを確かめてから決めるようにしましょう。